Published: March 6-2020
~鉱山開発の実情~
ジュエリーの地金に使われる「金」。
金はどのように採掘されるかご存知ですか?
調査機関によると、現在途上国の鉱山では、危険で違法な採掘がされているといわれています。
鉱石から金を精製する際、途上国では一般的に「アマルガム法」という精錬法が用いられています。アマルガム法は、かつて水俣病を引き起こした水銀を大量に用いるのですが、作業を軽装備かつ簡易的に行っているため、人体へ悪影響を及ぼす実態があります。
世界70か国、1,500万人の労働者がいる途上国の鉱山では、家計を支えるために鉱山で労働を行っている児童や女性が多く、水銀の影響から、体の機能に障害が起こる児童や、妊娠している女性の胎児が出世わずかで亡くなる現状があります。
そういった危険な労働が低賃金で行われており、倫理的にも問題視されています。
~フェアマインドゴールドとは?~
国際非営利組織ARM(Alliance Responsible Mining:公正な採掘のための連盟)は、2004年に設立されました。
鉱山で働く人々の労働環境改善、有害化学物質の使用低減、インフラの整備など、彼らの人権を守るための基準を設け、マーケット開発の支援を行っています。
フェアマインドゴールドは、国際非営利組織ARMが認証した鉱山で採掘された金です。フェアマインド認証の鉱物は現在、「フェアマインドゴールド」、「フェアマインドエコロジカルゴールド」、「フェアマインドシルバー」があります。これらには奨励金が上乗せされて取引され、有害化学物質の使用低減によってかかる作業の追加費用などをカバーしています。
~フェアマインドゴールドに認定されるための金の基準~
個人の採掘者から小規模鉱山の組織が採掘した金をはじめとするすべての貴金属において、フェアマインドに認定するために、下記のような基準があります。
上記の厳しい基準をクリアした金のみが「フェアマインドゴールド」として認定されます。
また、「フェアマインドエコロジカルゴールド」は、この基準よりもさらに厳しい基準をクリアした金になります。(例えば、化学薬品自体を使わずに金を抽出しています。)
現在、認定鉱業組織は、月平均3.5kgの金を販売しています。
フェアマインドゴールドの1キログラムが市場に販売されるたびに、認定鉱業組織は4,000米ドルの奨励金を受け取ることができます。
フェアマインドゴールドを購入することで、フェアマインド認証鉱山が増え、途上国の自然環境の保護、児童労働の削減、鉱山労働者とその家族及び地域社会への貢献に直接つながります。
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